• へぇという感じで寝耳に水だった。へぇ。

    https://www.asahi.com/corporate/info/15021699

    朝日新聞出版の子会社になるようである。所在地も築地に移ったりするのかしら。

    大きいところに買ってもらって経営基盤が強化されるのはまあ悪くない。民事再生計画も来年には負債を完済するということで、喜ばしい。

    思うところはいろいろある。「SCIaS(科学朝日)」を潰したくせに、またよそから科学雑誌を買って何がしたいの?(意訳)といったツイートも見かけた。朝日の科学報道に疑問を感じたことも多々ある。3.11後の連載「プロメテウスの罠」、「AERA」の「放射能がくる」、IUTの件、HPVワクチンを巡る報道 etc.。会社として、これらを後に総括したことってあったっけか。寡聞にして存じない。こういう会社に買われたということを聞きますとね。うーむ、とね。なりますよね。

    https://togetter.com/li/284257

    https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/b232a5d8d37a2e1ebe6897564b7f2db6b50f927d

    https://note.com/rikomuranaka/n/n001f291ae02e

    菊池さんも村中さんも科学者だからね。科学者の眼に朝日新聞グループは今でもこう映っているという事実は重いですよ。(2023/10/07: 村中さんは科学者と言うよりは医師でした。)

    今後もNewtonの編集方針は変わらないとのことだが、買収後にブランドと企業文化と製品をめちゃくちゃに破壊され続けているTwitterのことをみんなリアルタイムで見ているわけで、企業のM&Aに際して出るこうした口約束に何か効力があるわけでもなかろう、と自分はドライに受け止めている。

    読者にとって良い雑誌であるようにと願っている。そうなるために、自分は微力ながらできる範囲でお手伝いをするのみ。

  • 「量子ドットの発見と合成」に対して。直前にマスメディア向けに誤送信されたメール通りの受賞者だったようである。会見も心なしか冷めた感じだった。

    https://www.nobelprize.org/prizes/chemistry/2023/press-release/

    量子ドットというと、量子コンピューターなどの文脈で1量子ビットを保持する物理的機構のことを指すのだと思っていたが、受賞したのはナノ結晶粒子の話だった。同じ物質でも粒子のサイズを nm スケールまで小さくすると量子論的効果が現れて、色が付いて見えるとか、そういうものらしい。

    検索すると両方の用例が出てくるが、本質的に同じものと思ってよいのかどうか、よく分からない。田崎さんは同姓同名の違うものだとツイートされている。

    最近は量子ドットと有機EL (OLED) を組み合わせたディスプレイも登場しているらしい。

    https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02101/061400003/

    OLEDはそのうちノーベル賞を獲るのではないかと思っていたが、先にQDが獲るとは。

  • プランターで植えてあるのかと思ったら、アスファルトとコンクリートの間から生えていた。こぼれ種で勝手に生えたものだろうか。

  • 往年のディズニー映画に宮城方言でアフレコしたやつ。台詞の合い方が凄い。YouTubeのShortsで見た。元はTikTokでバズったらしい。

    作者さんのチャンネルで続きも公開されている。「oh! バンデス」とか宮城県民でないと分からないネタがちょこちょこあって笑った。懐かしすぎる。

    学生時代に仙台にいたが、当時でもここまで方言がきついのは自分たちより20〜30歳以上上の世代だけだったと思うので、ここまで喋れるネイティブスピーカーはもう少ないのかもしれない。当時自動車学校に通っていて、年配の教官に当たると言葉が分からなくて苦労したのを思い出す。

    「せんだいタウン情報」のwebサイトで作者の方が取材されている。せんだいタウン情報がまだ存在しているのが嬉しい。サークルの部室や寮の部屋にあって、みんな読んでいた。

  • 「物質中の電子のダイナミクスを調べるための光のアト秒パルスを生成する実験手法に対して」。素核宇宙ではなかった。

    https://www.nobelprize.org/prizes/physics/2023/summary/

    Bohr模型で考えると、水素原子を回る電子の軌道周期は 2 π * Bohr半径 / (α c) = h / α2 c2 me = 151 asec ということで、〜101-2アト秒の光を当てることができれば軌道電子も1周期未満の時間間隔で止めて「撮影」できる、みたいなことで、アト秒パルスというのが近年重要性を増していて、それを実現したのが今回のお三方らしい。

    東大もちょうどアト秒レーザーの研究機関を設立したところらしい。

    https://i-alfa.u-tokyo.ac.jp/

    3人のうち Krausz と L’Huillier は昨年のウルフ賞も獲っており、順当な受賞という感じ。

    https://wolffund.org.il/2022/02/08/ferenc-krausz/
    https://wolffund.org.il/2022/02/08/anne-lhuillier/