• 山田五郎氏のチャンネルで柴又帝釈天のロケ回。これまで声の出演だけだった2代目の聞き手ウリタニさんが初めて顔出しをした結果、美人だ美人だともてはやす昭和おじさんたちのコメントが殺到していて、げっそりした。

    瓜谷茜さんは元々五郎さんの事務所で仕事をされている方で、ご両親がスペイン人と日本人。美術や歌舞伎・文楽などの伝統芸能に造詣が深く、歌舞伎をモチーフにしたイラストレーションを制作していたり、モデル業やスペイン語講師などもされている。

    欧州人とのハーフならまあこういう容貌になるものでしょうし、欧州系の顔立ちを美人の典型だと感じるコメ欄諸氏の感性も古臭いし、モデルのお仕事の場でもないところで容姿の話ばかり飛び交う状況にはご本人も当惑するのでは、と思う。そんなことより帝釈天の見事な木彫の話をしないかい。

    同チャンネルは登録者数67万人という規模であり、コメントも玉石混淆。「『嵐が丘』を知らない」「アンドリュー・ワイエスの『クリスティーナの世界』を初めて見た」といった彼女の発言に対して、ものを知らないとか天然だとか教養がないとか、感じの悪いコメントを残す人も散見された。世代や生い立ち次第で知識・経験は違うものだろうに、なんでそんな言い方をするのかなぁと残念に思っていたが、今回顔出しした途端、手のひらを返したようにコメ欄は称賛の嵐。昭和世代の醜悪さが凝縮されているようで、大変興味深い(興味深くはない)。

    前任の聞き手だったワダさんに対しても、不見識だとか天然だとか、同じような心ないコメントがあった。ワダさんは一貫して顔を出さなかったが、こういう輩の雑音から距離を置く、正しいリスクマネジメントだったと思う。

    容姿・身体的特徴・家柄・性的指向など、人が持って生まれた、本人にコントロールできない属性のことをどうこう言うのは、否定であっても肯定であっても死ぬほどダサい、という価値観が、若い世代の人たちにはそれなりに定着している気がするが、年寄りの感覚はなかなか更新されない。

    柴又については、散歩系 YouTuber のななすけさんも動画を制作している。男はつらいよシリーズを完コピしたオープニングも含め、凄いクオリティ。

    ななすけ氏のチャンネルも、ジャンル的に中高年が集まるせいか、「美人ですね」「若い女の子*なのに*暗渠や地形に詳しくて凄いね」「よく調べましたね」みたいな昭和おじさんの上からコメントや、彼女の独特の声質に対して「*ちゃんと*女の子ですよね? 元男じゃないですよね?」のような信じられない書き込みがちらちらある。若い人や女性が日常的に浴びているマイクロアグレッションの実例が見事に可視化されていて、大変興味深い(興味深くはない)。

    そんなことより、原稿が終わりません。

  • 完了。日頃から会計ソフトで帳簿さえちゃんと付けていれば、会計ソフトとマイナポータルと e-Tax が連携しているので申告自体は今や非常に簡単。

    国民年金保険料の控除証明書が来てないなぁと思っていたが、2年分前納すると全て1年目の控除証明書に記載されるので、2年目は証明書が届かないようだ。去年の証明書はねんきんネットに残っているので、これを見て今年分の保険料を確認し、会計ソフトの確定申告提出画面に入力した。

    自分の所得規模だと源泉徴収は取られすぎなので、今年も所得税は還付になった。自営業には賞与がないので、これが賞与みたいなもん。

    売上は対前年比でまた微減という感じ。体調を崩してあまりできない時期があったのも影響しているが、ダブルワークのせいでライター業ともう一つの仕事が時間を食い合って効率が下がり、トータルの売上が伸びない気がしている。どうしたものか。そろそろ覚悟を決めてライター一本で行けよという神のお告げなのだろうか。

  • 3/7(金)

    晴れたが、風の冷たさが真冬並み。

    仕事でご一緒させていただいたIさんに誘われて、奥さんと3人で美味しい夕飯までご馳走になってしまった。ありがとうございます。

    ご自宅で古星図なども見せてもらう。1930年代のドイツや日本のものなど。古書店などで買ったとのこと。以前の持ち主が丁寧に書き込みをしているのが興味深い。アンドロメダ星雲までの距離が六十数万光年だと星図の余白に書かれていたり、銀河のハッブル分類の図がわら半紙に描かれていたり。ハッブルの発見からまだ10年くらいしか経っていないはずだが、その知識がすでに当時の日本に最新情報として伝わっていたことが分かる。恒星には種族IとIIがあってセファイドの周期光度関係も2種類あるということが分かったのは1944年頃なので、まだM31の距離は現在の推定値より3倍くらい近い。

    平常時より0.5度くらい高いという微妙な微熱が続いている。何となくだるかったり頭痛があったり。熱の出始めのときに歯が痛かった日があったので、新たな虫歯と関係しているのかもしれない。歯医者に行くべきか…。

    診察券によると、令和5年12月に前回の一連の治療を終え、「次は令和6年6月以降にいつでも来てください」と経過観察を勧められていたのだが、行かないまま令和7年になってしまっている。うーむ。

  • 3/4(火)

    少し雪。また鼻粘膜をやられたらしく、微熱が出てだるい。頭を使う仕事は諦めて、確定申告のための作業をした。取材の交通費の計上など、結構忘れている。あとは家事按分で経費にしているネットの接続料や携帯電話の通信料なども。

    米国の科学界では「Stand Up for Science」という大規模なデモが計画されているらしい。

    気候変動の研究者を解雇して口を封じれば気候変動を存在しないことにできるという不思議な発想をする政権に対して、ちゃんと声を上げて抗議しようということであろう。自分もささやかながらお金を寄付した。

    トランプ政権のやり方は常軌を逸しすぎていて笑ってしまうのだが、こういう人々を変人扱いして笑っているうちに取り返しの付かないところまで行き着く、というのが歴史の教えるところである。

    自分のリアルタイムの体験と照らし合わせると、オウム真理教が衆院選に打って出た「真理党」(1990年)を思い出す。ゾウの被り物で踊ったり彰晃ソングを歌ったりしている彼らを見てみんな笑っていたのだが、教団はあの時既に、信者2人と坂本弁護士一家の3人、計5人を殺害していた。クメール・ルージュや文化大革命、ナチスなどもきっと、初めはイロモノに見えたことだろう。

  • 先日の米国正副大統領による醜悪なあれについて、小泉悠先生が酒を飲みアヒージョを食いながら語る動画が参考になる。(意味のある話は 01:22:00 あたりから)

    この人の、噛み砕いて言語化する能力の高さと、真剣だが深刻になりすぎず、隙あらばちょっとふざけようとする態度(優しさ)はいつも好ましく思う。

    2020年代以降の世界秩序を第2次トランプ政権がどう考えているかについて、酒が入っていないバージョンの解説は以下で見られる(収録は1月15日)。サムネが無駄にけばけばしいが、中身はまとも。

    ロシア人が何をどう考えているのか、極東で日本は何をすべきかについての解説は以下で見られる。少し酒が入っているバージョン。