久々に時間ができたので日光に当たりに外出。〆切に追われている間に桜は散ってしまった。難しい。

I watched the program. Many people who saw it might take it that Mochizuki is a new-age genius who is pioneering “new mathematics” and that many mathematicians who object are old guard who cannot understand “new mathematics”. My impression is that this is somewhat misleading.
I can understand why people are waiting for a hero. In these gloomy times, it is understandable that the average Japanese would like to see a genius like Shohei Ohtani or Sota Fujii in the world of mathematics (and hopefully it will be a Japanese). But such sentiments have nothing to do with whether a certain person’s theory is correct or not.
As I have written many times, there are countless examples of research misconduct encouraged by the atmosphere of people waiting for their heroes. Hendrik Schön, Hwang Woo Suk, Shinichi Fujimura, Haruko Obokata, and many others. Certainly, IUT is not research misconduct, but I cannot help but feel the same “unhealthiness” as research misconduct in the way Mochizuki’s paper was forced to be published without substantive revisions despite the objections of the world, and in every word and action of Mochizuki and his sympathizers.
Specifically speaking about this program, I found the following points to be problematic.
It seems that NHK BS Premium will broadcast the “complete version” expanded to 90 minutes on April 15, but NHK BS is not available in my house…
見た。あれを見た多くの人は、望月氏は「新しい数学」を切り拓く新時代の天才で、異議を唱える多くの数学者たちは「新しい数学」を理解できない守旧派なのだ、と受け止めるかもしれない。なんかミスリーディングだね、という感想。
人々がヒーローを待望する気持ちは分かる。陰鬱としたこの時代に、大谷翔平や藤井聡太と同じような天才が数学界にもいて欲しい(そして願わくばそれが日本人であって欲しい)というのは、平均的な日本人の心情としては分からなくもない。でもそういう心情と、ある人物の理論が正しいかどうかとは全く関係がない。
何度も書いたことだが、安直なヒーロー待望論に後押しされた研究不正の例は枚挙に暇がない。ヘンドリック・シェーン、黄禹錫、藤村新一、小保方晴子などなど。確かに IUT は研究不正ではないが、世界から異論が出ていたにもかかわらず、実質的な修正をせずに論文掲載を強行した経緯や、望月とその同調者たちの言動の端々からは、研究不正と同根の「不健康さ」を感じて仕方がない。
今回の番組について具体的に列挙すれば、以下の点に問題があると感じた。
4月15日にNHK BSプレミアムで90分に拡大した「完全版」を放送するそうである。BSはうち見られないんだよね…。
チャラン・ポ・ランタンのライブを観たいと思っていたが、気づいたときにはツアーのチケットが売り切れていて、でも東京公演を配信で観られる券があったので購入して観た。コロナ時代ならでは。
全国ツアー「Re: リバイバル上映」東京公演 | チャラン・ポ・ランタン
素晴らしいライブだった。開演に間に合わず、30分遅れくらいで見始めて、終わってから最初の30分をアーカイブ映像で見直したが、冒頭だけでなく結局最後までもう一度見てしまい、さらにもう1周見てしまった。計3周。
小春さんとカンカンバルカンの圧倒的な演奏力と、ももさんの、ときに狂気を孕んだような歌唱と演技が素晴らしい。10代から大道芸をやってきた人たちなので、ライブの回し方がやはり別格の上手さ。公演の全体が、小春さんの脳から溢れ出した極彩色の情報の洪水のような感じ(と書いたら、ATOKから 《修飾語の連続》 と注意された)。ももさんと小春さんはふだんの声質はだいぶ違うが、二人がハモるとやはり姉妹であることを感じる。
チャラン・ポ・ランタンのライブの楽しさは林檎さんも亀田師匠とのラジオ番組で言及している。
https://www.youtube.com/watch?v=FtBtk0D8QSA
最初の方にやった曲は重い曲が多め。小春さんも曲間の MC で「無理無理。引くわ、こんな曲ばっかやってるやつ」と自嘲していた。昨今は実世界がしんどい事象ばかりでみんな疲れているせいか、さらっとした音楽が流行っているような気もするが、負の情念や劣等感をエンタメとして昇華させるチャラン・ポ・ランタンの曲こそ今必要かも、と思う。形代に穢れを移して流す流し雛のような。
「リバイバル上映」はマジ名曲。