4.7 kΩ とか 470 pF とか、抵抗値や静電容量の仮数部に 4.7 をよく見かけるのはなぜだろう、と昔から思っていた。理由を説明しているサイトを見つけた。
部品のラインナップを 1.0, 1.1, 1.2, 1.3, … のように等差数列にしてしまうと、桁が上がったところで値の増加率が急変するので使いづらい。なので、等比数列にするのがよい。
精度5%の素子の場合、24段階で10倍になる、つまり10の24乗根(= 1.10069)倍ずつ増える等比数列にすると、精度と刻みのバランスが良い。このような仮数の系列を「E24系列」といい、JIS C 5063 で決まっているらしい。実際には有効数字2桁なので、
1.0, 1.1, 1.2, 1.3, 1.5, 1.6, 1.8, 2.0, 2.2, 2.4, 2.7, 3.0, 3.3, 3.6, 3.9, 4.3, 4.7, 5.1, 5.6, 6.2, 6.8, 7.5, 8.2, 9.1
となる。なので 4.7 が出てくる。
精度が10%の場合は12段階で10倍になるE12系列を使う。E24系列を1個飛ばしにしただけなので、
1.0, 1.2, 1.5, 1.8, 2.2, 2.7, 3.3, 3.9, 4.7, 5.6, 6.8, 8.2
の12段階。やはり 4.7 が出てくる。
精度が20%の場合は6段階で10倍になるE6系列を使う。
1.0, 1.5, 2.2, 3.3, 4.7, 6.8
精度が20%より悪い場合はE3系列を使う。
1.0, 2.2, 4.7
結局、どの系列でも 1.0, 2.2, 4.7 は登場する。そんなわけでこの3つの仮数は抵抗値や静電容量としてよく目にするということのようだ。
E系列とか習った覚えがない。電気電子方面の人にとっては常識なのかも。