あらゆる飲食店がリスクを抱える問題であり、究極的にはテーブル・カウンターに何も置かず、カトラリー・紙ナプキンなどすべてを客の求めに応じてその都度サーブし、調味料は個包装の使い切りのものを渡す、みたいな形が最も安全ということになろうが、昨今の省力化の流れの下では難しいだろう。ファミレスのドリンクバー・サラダバー・スープバー等々、リスクを気にし始めるときりがなくなる。今回のことで、現在の大衆向け飲食チェーン店がいかに性善説頼みのままコストカットだけを追求してきたかが可視化されたのは興味深い。
価格と客層は比例するという当たり前の事実に立ち戻って、それなりの安心を得たいなら、高級店とまではいかなくとも、それなりの人数を置いてスタッフの目が行き届いているそれなりの値段のお店に行きましょうということに結局なるのかなと思う。
バカなことをやる人たちは、バカなことをしたいというよりはそれを撮って共有したいのだろうから、携帯の使用禁止、使った時点で強制退去という空間が、飲食店に限らずもっと増えてもいいような気はする。禁煙スペースと同じように。