• 複数あるメールアドレスをクライアントソフトで使い分けていて、個人用のアドレスはいまだに Emacs + Mew で読み書きしている。最近、新しいメールを取り込むと Mew が Emacs もろとも落ちることが多くなっていたが、溜め込んでいたゴミメールを削除したら落ちなくなったっぽい。

    来たメールは procmail で3つに振り分けている。ベイジアンフィルタは使わず、ヘッダの特徴やキーワードに基づく判定文を .procmail.rc に書き、ブラック/グレー/ホワイト に分けている。ブラックは /dev/null 直葬、グレーは false positive を考慮してグレー用フォルダに入れる。このグレー用フォルダのメールが8000通くらい溜まっていた。これを消したら落ちなくなった。

  • 本日発売の『星ナビ』4月号にて、「はやぶさ2ミッションレポート」を2p書きました。第1回タッチダウンで採取したA室試料の拾い上げ作業についてなど。よろしければご覧ください。

    月刊 星ナビ 2021年 04月号 [雑誌]

    次から「はやぶさ2ミッションレポート」は再びスリープモードに入り、不定期連載となる模様。今後とも何卒よろしくお願いいたします。

  • 朝は晴れていたが、夕方から雨。

  • コロンビア大の Peter Woit さんによる3月4日付の blog。これも海外のムードをよく表している。訳そう。


    ABC is Still a Conjecture | Not Even Wrong

    ABC はまだ予想

    念を押すけど、abc 予想はまだ予想だ。正当な証明は知られていない(欧州数学会のとある雑誌で目にするかもしれない話(訳注:望月論文のこと)は信じてはいけない)。とある証明の試み(訳注:望月氏の証明のこと)がなぜうまくいかないかについて、より詳しくはここここを参照のこと。この話題についてもっと広い背景を知りたければ、この blog の投稿から2012年のこの証明についての最初のアナウンスまで、さかのぼるといい。2018年の段階で、Scholze と Stix は望月氏が述べている議論に欠陥があることを示した。これ以来、数学コミュニティは興味を失い、他へと移っていった。望月氏の証明を正しいとする信仰は、今や京都大学とノッティンガム大学にいる熱狂的支持者の小グループに限られているようにみえる。彼らは、指摘された証明の穴など存在しないかのように見せかけようとする試みを続けている。9月には京都でIUTサミットが開かれるが、主催者は京大・ノッティンガム大以外からの参加者をまだ見つけることができていないようだ。

    こういう海外の極寒ムードを目にした後で、「論文がついに出版されました」という国内の報道を見ると、違和感しかない。海外では否定というより、もはや興味が失われている。「え、まだそんな話やってるの」という感じ。この温度差を自覚せずに、「よく分からんけど日本スゴイ」的な盛り上がりを内向きに続けている有様はほんと、ヤバいと思います。日本は後進国に転落しつつあるのかなぁ、とは思いたくないが。京大以外の日本の数学者に、この状況が外からどう見られているのかをもう少しちゃんと説明して欲しいところ。

    google のニュース検索を見る限り、NHK はこの話題を報じていないようだ。マスメディアの中ではわりとまともなのか、単に間に合っていないだけか。

  • EMS – European Mathematical Society Publishing House

    昨年4月の accept から約1年経って、望月氏による abc 予想の証明論文が正式に published。まあ、publish された論文が間違っていることは普通にあるので、publish に何か内容保証的な意味合いがあるわけではない、というのは accept のときに書いた通り。この雑誌のレフェリーは通しました、というだけ。

    望月論文に関する海外の温度感は昨年4月の Nature の報道がやはり一番よく表しているように思われる。2018年に Scholze, Stix が証明の重大な欠陥を示し、これによって数学コミュニティは、この話は決着がついたとみている、という論調。