FLIR ONEで見るDIY断熱内窓の効果

効果測定というのはどんな分野でも重要で、金と時間をかけて何かをした後には、どのくらい効果があったかを客観的に確かめないと、何のためにやったのか分からなくなる。

ということで、「FLIR ONE Gen3」を買いました(ただの物欲とも言う)。iPhone に挿して使う赤外線サーモグラフィーカメラ。25,000円くらい。も一つ上の「FLIR ONE Pro」は50,000-60,000円。

断熱内窓を作った後で、最も気温が下がる 1/17 6:30 頃に窓を撮ってみた画像。気象データによると外気温は4℃だった。室内は石油ファンヒーターを20℃設定で焚いて、ファンヒーターの温度計で20℃に達している状態。

まずは内窓を閉めた状態で内窓の表面温度を測る。18.7℃。部屋の空気とほぼ熱平衡になっているようだ。

内窓の表面温度

冷気は下へ下へ降りるので、一般的に窓や窓枠の下辺が一番冷たくなるわけだが、内窓のフレームの温度はそれでも16℃くらい。なかなかよく断熱できている。

内窓フレーム部の温度

ここで内窓を開けてサッシの表面温度を測ってみる。窓ガラスの表面は約10℃。サッシの外には雨戸があって、雨戸も閉まっているが、それでもこのくらい冷えてしまう。雨戸にはほとんど気密性がないからな。

なお、2枚目より低温なのに色が赤いじゃんと思うわけだが、FLIR ONE のカラーグラデーションは写野を動かすたびに色のレンジが自動調整される。固定する設定があるのかもしれないが、よく分からない。

ガラス窓の表面温度

サッシの縁のアルミ部分は実に5.6℃。ほぼ外気温と同じ。

ガラス窓のサッシ部温度

内窓を作る前はこれが室内に露出している状態だった。窓のすぐそばに机を置いているため、背中がぞくぞく寒くて綿入れを着ないとダメだったが、内窓を作ってからは綿入れは着ていない。

こうして比較すると、窓の近傍は内窓によって実に10℃くらいも暖かくなることが分かる。部屋全体も、以前は深夜にはファンヒーターを21℃設定にして使っていたが、内窓を付けた後は18℃くらいで十分暖かいので、少なくとも3℃分くらいは暖かくなっているはず。

内窓の表面は室温とほぼ等温なので結露もしない。内窓の向こうのサッシ表面はわずかに濡れていたが、サッシと内窓に挟まれた空気の水分だけが結露するので、びしょびしょにはならない。なので、結露によって際限なく室内から湿度が奪われていく現象もかなり緩和されるはず。

ということで、断熱内窓の DIY はかなりおすすめです。

窓ガラスに手を置いた跡が見えたりしてサーモグラフィーはかなり楽しめる。裸足でフローリングを歩いた跡も、サーモグラフィーで見ると数分は消えずに残る。幽霊も見えるかも。

手の跡