月着陸機「SLIM」の取材レポート第2弾を執筆いたしました。よろしければご覧ください。
SLIMは倒立して着陸してしまったために1/20の着陸直後は太陽電池が発電できず、いったん休眠。その後1/28に日が当たるようになって再起動、1/31まで活動した後、日没を迎えて再び休眠。ここから2週間にわたる月面での極寒の夜を過ごした。
この「越夜」に無事成功し、2/25に再再起動。通算3度目の月面での活動を行った。3/1に日没を迎え、現在は3度目の休眠(2度目の越夜)中という状況。この越夜にも成功すれば3月下旬に再再再起動するはず。記事では最初の越夜成功が校了ぎりぎりだったため、「越夜できるかな?」というところまで書いてある。
日本の宇宙機が地球以外の天体に軟着陸(=壊れずに着陸)した例は、「はやぶさ」(2005年)と「はやぶさ2」(2019年)しかない。はやぶさは小惑星イトカワへの1回目の着地の際に、半分トラブルのような形で30分ほど表面に滞在した。はやぶさ2は本来の着地スタイルの通り、サンプラーホーンの先端を小惑星表面に1秒接地してすぐに上昇した。天体表面で生きた状態で継続的に活動できたのはSLIMが日本初。この先どこまで生き延びるか、興味深い。