副反応による発熱と解熱剤

COVID-19 ワクチンの2回目の接種で発熱する人が多い。この「副反応による発熱」に何日も耐えている人がいる。さっさと解熱剤を飲んで熱を下げてしまえばいいのでは? と個人的には思うのだが、これについて書かれているものをあまり目にしないのでいまだによく分からない。

一般の風邪などによる発熱では、すぐには解熱剤を飲まない方がよいとされる。発熱は生体防御反応の一つで、目的が二つある。

  1. 病原体(細菌・ウイルス)の活動に適した温度域よりも体温を上げることで、増殖を抑える。
  2. 平熱より高い方が免疫細胞が活発になる。

ワクチンの2回目で発熱するというのも、1回目の接種によって免疫システムに記憶された異物(SARS-CoV-2 ウイルスの「トゲ」のたんぱく質)がワクチンの mRNA によって体内で合成され、このトゲを見つけた免疫システムが「こいつ知ってるぞ!排除しろ!」と臨戦態勢に入って熱が出るわけだが、トゲ単体に病原性があるわけではないので、ここでは実際に戦争をする必要はない。なので、このケースに限ってはとっとと解熱剤で熱を下げてしまっても問題ないと思うのだが、どうなんだろう。

2回目の接種でさらに免疫記憶を強化させる(抗体価を上げる)にあたって、体温が高い方が都合が良いというのであればすぐに下げない方がいいのかもしれないが、そういうことってありますかね。識者のコメントを求む。