SP-DX赤道儀の三脚

高校のときに買ったビクセンSP-DX赤道儀をいまだに使っている。社会人になって自分で稼ぐようになってからも、結局ステップアップしなかった。もっぱら C8 での眼視が主で、直焦点や拡大撮影をやることがなかったのと、SP-DXはオートガイダーが普及する前、赤道儀自体のピリオディックモーションを抑えて追尾精度を上げることにメーカーが頑張っていた時代の機種だったせいか、大きさの割に高精度で、これで十分だった。

ただ、三脚が無駄に長くて重い。110cmくらいある木製直脚で、車への積み下ろしが面倒すぎる。ということで、サイトロンジャパンのカーボン三脚「SCT-53 / AD-SW II」を買った。

ビクセンや Sky-Watcher の赤道儀を載せる用のアダプターが付いているが、あいにく SP-DX には非対応。なので、福島県いわき市のコスモ工房さんでアダプターを作ってもらった。

自分の SP-DX は出自が今ひとつ謎で、筐体が黒でロゴが入っていない。今は亡き水道橋の誠報社でやっていたバーゲンセールで買った。重さは間違いなく SP ではなく SP-DX だが、細かい部分の形が普通の SP-DX とは違っている。大学時代には、輸出用に製造されたモデルではないかと同級生に聞いた記憶もある。

赤道儀が載る台座部分の寸法と写真をコスモ工房さんに送ったところ、この形状は SP-DX の前期型とも後期型とも違い、センサー赤道儀の台座とほぼ同じだと言われた(SP-DX に2種類あることも初耳)。

ということで、センサー赤道儀の台座のサイズで製作してもらい、無事に載ることを確認した。

木製直脚がなんかセンサーの脚っぽいなと昔から思っていたが、やはりセンサーの脚の流用だったのかもしれない。台座部の塗装は赤道儀と同じ黒だったので、輸出用だったのか、正式販売前のプロトタイプか何かか。当時「アイベル」が黒い SP か SP-DX を売っていた記憶があるが、側面にロゴがないのでそれとも違う気がする。

ともあれ、これで格段に運びやすくなったので、少しは出動回数が増えるかもしれない。

もう一つ、こいつのモーターは「MD-6」という1軸モーターで、マイコンスカイセンサーもないので自動導入ができない。これも近代化改修したい。Sky-Watcher 赤道儀用の GOTO mount 化キットが実は SP/SP-DX に付くという話をどこかで見た。紫金山・アトラス彗星が来るまでには何とかしたい。暇があるか分からんが。