『星ナビ』2023年12月号

忘れていましたが、11月4日発売の『星ナビ』最新号で、NASAの小惑星探査機「オシリス・レックス」のカプセル帰還・開封についての記事を書きました。よろしければご覧ください。

https://www.astroarts.co.jp/hoshinavi/magazine/backnumber/2023/12/index-j.shtml

「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星リュウグウの試料は5.4gだが、今回「OSIRIS-REx」が持ち帰った小惑星ベンヌの試料は推定で200g以上。これまでに70.3gを回収したが、試料の大半が入っている「採取ヘッド」が引っかかって開かず、まだ全量の回収には至っていない状況。

https://blogs.nasa.gov/osiris-rex/2023/10/20/nasas-osiris-rex-achieves-sample-mass-milestone/

試料が地球大気で汚染されないように、開封作業は窒素ガスを満たしたグローブボックスの中で行われている。このグローブボックス内では大きな工具は使えないし、試料に熱や衝撃を与えて変質させるリスクも避けたいということで、開かないから電動カッターで切りましょうとかドリルで穴を開けましょうというわけにはいかないようだ。取り出し方法のメドが付くまで、採取ヘッドはいったん別の気密バッグに移されたとのこと。