が望月氏の blog に投稿されている。
2022年4月のNHKスペシャルに対する「合格発表」: 前半はぎりぎり合格、後半は不合格 – 新一の「心の一票」:楽天ブログ
まとめれば、
- 米国時代の望月氏の境遇に関する記述が不正確
- IUTが同型性をどう扱っているかという説明(アナロジー)が不正確
- Faltings, Dupuy の談話に対する意見
といったところ。
望月氏本人がはなから NHK の取材を拒否している状況で、でき上がったものに対して後から「あれが違うこれが違う」と言われるのは、作り手側からすると「勘弁してくれ」「だったら取材対応してよ」とは思うだろうな、と少し NHK に同情する。
テクニカルな部分の正確性は、監修者を置くことで担保するのが普通。この番組はエンドクレジットを見る限り、「監修」は置いておらず、「取材協力」として加藤文元・玉川安騎男・星裕一郎・小山信也およびソルボンヌ大・マックスプランク数学研がクレジットされている。
題材がここまで高度に専門的な場合は、やはり監修者を置いて、制作の早い段階から継続的にチェックしてもらうべきだろうとは思う。監修を頼んでも引き受け手がいなかったとか、数学コミュニティの中で IUT の評価が定まっていない状況で、中立的な監修者を置くことが不可能だったとか、いろいろ事情はあるのかもしれない。