SLIM

1/19は午前に病院、夜はJAXA相模原へ。夜通しの取材は身体に堪えた。

プレスセンターが22時開場だったため、21時頃淵野辺に着いてホテルに荷物を置き、大戸屋で晩飯。見覚えのある記者の方もいた。

駅の北口デッキの下では、JAXAのミッションで大きなイベントがあるときにしばしばライブビューイングをやっている。この日もJAXAチャンネルのYouTube配信を見るライブをやっていた。まだお客さんは少なかったが、キッチンカーや屋台も出ていた。トークショーもあるとか。相模原は地元の方々のサポートが熱い。

深夜なので記者がどれくらい集まるか謎だったが、プレスセンターの椅子はほぼ埋まっていた。SLIMのクリアファイルやステッカー、チャームなどをお土産にいただいた。後日、甥っ子たちにあげたら喜んでいた。

宇宙研の探査交流棟は携帯の電波が絶望的に弱いことで有名。外に出るとちゃんと入るので、同時に100人近くがあそこで使うのが良くないのと、建物自体の静電遮蔽が効いているのかもしれない。以前はこんなにひどくなかったのだが。Wi-Fiも提供されておらず、屋内でネットが使えないので、仕事の連絡やtwitterの情報を見るために何度も寒い外へ出なければならない。アクセスポイントを強化して欲しい…。ソフバンの回線は問題ないらしい。

今回はテレメトリーのクイックルックをライブで公開したのが画期的だった。臨場感がすごい。ただ、月面の映像が見られるようなものではないので、TVクルーの人たちは映える映像が撮れなくてちょっと当てがはずれたようだった。管制室の映像は流さないのか、などと質問していた。

着地前後のクイックルックを見返すと、探査機が本来の「腹ばい」ではない姿勢で止まったことが分かる。あれがどの程度正しいのかもまだ不明だが、あの通りだとすれば、+X方向が西、+Y方向が南を表すので、SLIMは太陽電池を西に向けて倒立していることになる。

なぜ姿勢を崩したのかは不明だが、数十cmクラスの岩の上にでも乗っかったのかもしれない。ともあれ、そのせいで太陽電池に光が当たらず、発電できない状態にあるという。幸い、着陸時のデータはバッテリーが尽きる前に受信し終えたとのこと。

月面では昼が2週間、夜が2週間続き、昼の温度は100℃、夜の温度は-150℃と言われる。SLIMが着陸したのは「午前中」の時刻に当たる。温度環境を考えて、アポロを始め月面ミッションはたいてい「月面での朝から午前」に降りることが多い。ステラナビゲータで着陸地点の様子を調べると、1/24の7時 (JST) くらいが太陽の北中時刻なので、それを過ぎれば太陽が西の空に移り、発電できるのではと思われる。ただ、それまでSLIMが高温に耐えられるかは不明。SLIMはあくまでも月着陸技術の実証機なので、月の昼間を何日も過ごすことはたぶん想定されていない。

会見が終わったのが3時過ぎで、それからホテルに戻って仮眠したが、あまり眠れなかった。東横インよりもう1ランク低いビジネスホテルで、素泊まり3000円台だったのは助かるが、シャワーの勢いが弱いとか、ベッドサイドに埃がたまっているとか、芳香剤をたくさん置いていて臭いとか、値段なりのクオリティ。

翌日から体調が数日おかしかった。もう無理がきかないな…。