皮膚科

3週間のステロイド軟膏治療で顔の痒みは劇的に消えた。寝ている間に搔くことがなくなり、まともに眠れるようになり、生傷が絶えなかった顔の皮膚も、赤みはあるが傷や落屑はなくなり、綺麗になった。現代医学は凄い。今後は痒いときや肌の状態が荒れたときだけスポット的にステロイドを使う形でよいとのこと。

病名はアトピー性皮膚炎なのか、と尋ねたところ、アトピーではなく脂漏性皮膚炎とのことだった。

投薬以外にも生活習慣などをいろいろ変えたので、何が一番効いたのかはよく分からない。(先生は、やはり本質的に効いたのは軟膏でしょうという意見。)

  • お湯だけで洗顔していたのをやめ、石鹸の泡で洗うようにした。(これまでは常に傷があったので石鹸がしみて無理だった。)人によると思うが、脂漏性皮膚炎ということは皮脂が多め、かつ皮脂から脂肪酸を作るマラセチアなどの真菌の働きが昂進していると考えられる。お湯だけでは洗浄力が足りず、石鹸や洗顔料を使う方が皮脂・角質の産生と除去のバランスが良さそう。ただし、徹底的に泡を立てて使い、機械的摩擦を加えるのは避けている。
  • 入浴後に保湿でつけていたベビーローションとクリームをやめた。そもそも軟膏の基剤がワセリンぽい油性のものなので、軟膏をつけていれば他につける必要がない。軟膏をやめた後に戻すかどうかは考えどころだが、治療によって肌自体の保湿性とバリア機能が改善しているので、クリームはもういらんかも。
  • 髭を抜くのをやめた。シェーバーだとなかなか深剃りできなくて剃り跡が残るのが気になり、ちょくちょく毛抜きで抜いていたのだが、髭を抜くと必ず、一定の割合で毛穴の中で切れるやつが出る。皮膚のターンオーバーが狂っている状況だと、切れた毛が皮膚の中を伸びていってしまう「埋もれ毛」になり、炎症を起こす。いきなり大きなニキビみたいに腫れて、よく見ると皮下に髭が透けて見えるので、皮膚を切開して血だらけになりながら伸びた髭を除去することがよくあった。ひどいと皮下で5mmとか1cmとか伸びる。理想は専門のクリニックで永久脱毛してしまうのが良いのかも。知人で髭を脱毛している人も複数いる。
  • 毎日部屋の床に掃除機をかけるようにした。ハウスダストが症状の増悪に寄与していたのであればこれも効果があったかもしれない。充電式スティックタイプの掃除機はぱっと使えるので、こまめにかけるハードルが下がって良い。掃除の頻度を上げたことで、机の上の物品に埃が積もる速度が遅くなった気がする。床に落ちた埃が舞い上がって机の上に再堆積するというプロセスが強く働いているのかも。
  • 糖分・脂もの・刺激物・カフェインを控えるようにした。皮脂の分泌を抑えるため。

上腕や肩・背中にも、あせものような茶色のぼつぼつがずっとできていて痒みがあるのだが、こちらはアミロイド苔癬もしくは毛包性苔癬という診断。何度も搔くことで角質が厚くなってアミロイドという線維化した異常な蛋白質が沈着している状態。まあまあの割合でいるらしい。こちらは体質的な要因もあるので完治は難しいとのこと。痒いときには引き続きステロイドもスポット的に使うが、肥厚した角質を軟らかくして落ちやすくするサリチル酸ワセリン軟膏というのを処方してもらった。あまり期待はしていない。サリチル酸で角質を軟らかくするというのは、要するにイボコロリと同じですね。しみそうだ。

体を洗うのに幼少期からナイロンタオルを使ってきた派だが、アミロイド苔癬はナイロンタオルなどによる機械的摩擦が原因という説もあるようだ。少なくともナイロンタオルでごしごし表皮を擦るのは肌に良くないことしかないというのは理解できる。石鹸などを泡立てて手のひらで洗うのがいいらしいが、背中には届かないよね。ナイロンタオルでも「超超やわらかめ」「手よりもやさしい」というのが売っているので、とりあえずそれを使ってみる。