伯山の講談「中村仲蔵」を

YouTube でたまたま見て、40分以上ある講釈だが引き込まれて一気に見てしまった。こんなことをしている場合ではないのだが…。これが無料で見られるのは凄い。

松之丞の頃にやっていたラジオを聴いて、何でこいつ、こんな口汚い悪口ばかり言うんだろうと思って第一印象は最悪だったのだが、いろいろ見聞きして人物観が修正されていき、今ではわりと好きな人物になった。

彼のことは毒舌だと大ざっぱに評されるが、古典芸能の世界にいるだけあって礼儀作法はきっちりしているし、好きな人に対する愛のあるからかい・こき下ろしと、本当にクソ野郎だと思っている相手に対する悪口の使い分けがちゃんとされているし、「ありなし」の基準が俺の基準ともわりと近いので理解はしやすい。おぎやはぎがラジオでやっているけなし芸よりはよっぽどまともに聞こえる。

いろんな講釈師の動画を見て、張り扇の使い方もいろいろだなぁと気付いた。伯山は張り扇と同時に左手の扇子でも音を出すので、張り扇のパンパンという音にチャッチャッという音が混ざって、ちょっと音が立体的になってカッコいいんだよね。