7/13(土)
@新宿ピカデリー。バンコク公演のライブビューイングということで、時差は2時間で21:30スタート。ロンドンの時よりは辛くない。
一番大きい「シアター1」(580席)だったが、ほぼ埋まっていた。ファン層の年齢が上がってきたが、20代の人たちもいる。Perfume Tシャツを着ている外国人もいた。
公演の内容は昨年末のカウントダウンライブをベースにしていて、それのBDも鑑賞済みだが、最近は歳のせいか短期記憶がめっきり弱くなったので、毎回新鮮な気持ちで観ています。特に “Music by Yasutaka Nakata (CAPSULE)” でおなじみの「CODE OF PERFUME」が良い。
内容の違いは、一部の曲目が新衣装になったのと、客席との濃いコミュニケーションが必要な「P.T.A.のコーナー」が省略されたことくらい(グループ分けでのコール&レスポンスはやった。「トム」「ヤム」「クン」の3チーム)。あと、今回は何と言っても新曲「The Light」がセットリストに追加されている。これ最高。ライブの sing along に向いている曲だと言われていた通り、みんなで歌える。
海外公演恒例の、MCを観客に通訳してもらうくだりも良かった。通訳に指名されたAppleさんはたぶんタイの人だが、日本語もほぼ完璧だった。のっちさんは「辛いものが苦手だったが、タイ料理がすごく美味しくて、辛いものも好きになれそう」と話していて、これをAppleさんの通訳で聞いた向こうのお客さんも大喜び。
バンコクの人たちのノリの良さもあって大変盛り上がり、ラストで「MY COLOR」を歌って「それでは、Perfumeでした! ありがとうございました!」と挨拶をして三人がハケた後もアンコールを求める拍手が止まず、何と再び三人が出てきた。「すごく楽しかったから、出てきちゃった」とあ〜ちゃんが言っていた。
「それでは、Perfumeでした!」を言ったらPerfumeのステージはもう終わり、というのが長年の不文律になっていたので、これには相当驚いた。ここ10年くらいのPerfumeはアンコールはやらず、公演の最後にエンディングパートを作って綺麗に終わる形が定着している。初期にはアンコールをやっていたこともあるが、それはよくある予定調和で、「それでは、Perfumeでした!」は言わずに退場し、照明を明転させない状態で拍手が起こり、アンコールに出てくるという形だった。お決まりのセリフを覆して出てきたのは記憶にある限り初めてじゃないだろうか。
「何やる? The Light やる? One more “The Light”?」「Yeah!!!」ということで、The Lightをもう一度歌った。今年の紅白に呼ばれたらこれ歌って欲しい。
twitter にも書いたが、個人的には Perfume とバンコクというと、11年前の WORLD TOUR 2nd 台北公演のことを思い出す。この公演はライブビューイングで世界配信されたが、バンコク会場では配信が途切れてしまうトラブルがあった。たまたまユキジさんという有名な古参Perfumeファンの人がバンコク会場にいて、映像が止まってしまったところを自分の「チョコレイト・ディスコ」のダンスで繋ぎ、再び映像が復活したときには三人と完全にダンスがシンクロしていて大喝采を浴びたという伝説がある。
公演が終わったのが23:30過ぎで、急いで駅に移動したが、帰りの終電には間に合わず。新所沢止まりの電車で帰ってそこからタクシーを使った。西武新宿線の終電難民が新所沢からタクシーを使うというのは定番なので、深夜の新所沢駅にはいつもたくさんタクシーがいるのだが、数年ぶりにタクシー待ちをしてみると、車が全然来ない。40分くらい待ってようやく乗れた。
あまりにもタクシーが少ないので、自分の番になったときに後ろの待ち行列の人に行き先を聞いて、自分と同じ方向の人と相乗りした。運転手さんに聞いてみると、ここ数年でタクシーの台数が激減したという。ドライバーが高齢化してどんどん引退する一方、若い人が全く入ってこないらしい。コロナ禍で電車通勤の人口が減ったことも打撃になっただろう。
うちの地元も、いちおう人口約15万人の市なのだが、バスの運転手不足が深刻で路線バスの本数が減っている。ちゃんと財やサービスの価格を適正に上げることで賃金を上げなきゃしょうがないのだが、あらゆる業界で価格転嫁をせずに低賃金のまま耐えるというチキンレースがはびこっていてやばい。失われた30年の間に「節約は美徳」「100円ショップは善」「食えないからって売値を上げたら余計売れなくなるじゃん」みたいなデフレ性向が蔓延しすぎて、経済成長の仕方を忘れてしまった国民というか。