前回アボートに至った部分も対策されて正しく機能し、第1段分離までは完璧だったが、第2段エンジンに点火せず指令破壊。残念。
https://www.jaxa.jp/press/2023/03/20230307-1_j.html
今日は種子島での記者説明会と対策本部会合後の文科省の記者会見で14時頃から21時頃まで、間に晩飯を挟みつつリモート会議漬けで疲れた。そういえば共同通信の例の記者が文科省の会見にいたが、今回は何も質問しなかった。
今日の時点では「第2段に点火しなかった」という以上の情報は何も出ず。岡田PM曰く、テレメトリの複数のデータからみて、データの異常ではなく実際に点火しなかったとみている由。ライブ画面に表示されていた機体速度も落ちてしまっていたからね。
原因究明と対策が済んでH3の打ち上げができるまでには1年くらいかかるかも、という見方もある。
ただ、20年前はこれでも違和感がなかったが、週1以上のペースでSpaceXがロケットを打ち上げている現在に、たかが第2段の点火失敗で1年以上も停滞するというタイム感は、もはや受け入れがたい感じもある。SpaceX並みとはいかなくとも、もう少しアジャイルに打てる体制にできないものか。H3自体、低コスト化を目指す機体でもあり、試行を短いサイクルで繰り返せる体制作りみたいなことまで考える、良い機会なのかも。
多くの人が引っかかりを感じた問題点として、試験機1号機に実用衛星を載せてよかったのかという論点がある。
これについては自分も含めて何人かの記者が質問していたが、例えばH-IIBの試験機1号機(2009年)にHTVを搭載したように前例はあり、またH-IIの試験機1号機(1994年)も今回のH-IIA→H3と同じく、旧型のH-Iと比較してフルモデルチェンジといえるほど変えた機体だったが無事に成功している、試験機1号機だからリスクが高いという認識は特に持っていない—という回答だった。うーん。
ポジティブな話題としては、打ち上げライブの映像やCGがかなり洗練されていたのがよかった。かっこいいし状況が分かりやすい。定期的に英語表示に切り替わり、海外の視聴者にも分かりやすい。
あと、以前ディスカバリーチャンネルのDboxに出ていた三村ことみさんがライブ中継のMCを務めていた。ガチでJAXA職員になったらしい。びっくり。