末梢性免疫寛容に関する発見で3氏が受賞。
免疫システムではいろんな抗原に対応できるように、遺伝子組み換えによって膨大なバリエーションの免疫細胞を生み出すしくみがあるが、そうすると自分自身を攻撃してしまうような望ましくない免疫細胞も生まれてしまう。そういうダメな免疫細胞はちゃんと壊して表に出さないしくみもあって、免疫寛容と呼ばれている。生物ってほんと巧妙ですよね。神様なしで、有機分子のスープを数十億年がちゃがちゃやってるうちにこんなしくみが生まれてくるというのが本当に不思議。
免疫寛容のしくみが何らかの理由で故障すると、いわゆる自己免疫疾患という病気になる。今回は免疫寛容の中でも末梢性免疫寛容というしくみを解明した3氏が受賞した。
発表の生配信でシモン・サカグチという名前を聞いて、日系外国人の研究者かと思ったら、「志文」さんというお名前だった。
明日は物理学賞。昨年は物理学賞と化学賞がAI祭りだった。素核宇宙と物性が隔年という法則ももはやない。宇宙系は2020年のブラックホールが最後なので、そろそろ期待。(と、昨年も書いていた)
天文・宇宙物理での個人的候補は昨年たくさん書いた通り。
大規模構造の発見で Kirshner, Geller, Gunn の3名というあたりがいいのでは、と個人的には思っている。Huchra さんは残念ながら亡くなってしまったので。
素粒子は2015年のニュートリノ振動が最後。もう標準模型の範囲では一通り受賞してしまって、標準模型を超える物理の成果待ちというところか。『理科年表』の「物理学上のおもな発明および発見」のページを見ても、素粒子で未受賞の業績はもうあまりない感じ。
ここしばらく家の用事がちょこちょこ入り、仕事が進まない。稼がないといけないのに。睡眠時間も不規則になっていろいろ不調。