空撮の映像を見ると、能登半島地震で海岸が隆起して陸化した様子がよく分かる。
こうやって断続的に地震で隆起してできるのが海岸段丘(海成段丘)だという話を地理の授業で習うが、海岸段丘の新たな1段目ができる瞬間をリアルタイムで見た地震は、人生でこれが初めてかもしれない。
(正確には、地震などの地殻変動による隆起だけでなく、気候変動による海面の上がり下がりも海岸段丘を作るもととなる。)
海岸段丘の典型例としては、室戸岬や南房総がよく紹介される。南房総の海岸段丘はブラタモリでも紹介されていた。1段目の段丘は大正の関東地震(関東大震災)でできた。おおよそ400年間隔で段丘面ができているらしい。これは気候変動の時間スケールよりだいぶ短いので、南房総の海岸段丘はプレート境界地震が頻発して隆起が速い、この地域ならではのものだろう。
https://www.gsj.jp/data/chishitsunews/05_01_04.pdf
国土地理院の「日本の典型地形」を見ると、能登半島でも海岸段丘の典型例として3か所ほど挙がっている。能登の海岸段丘も、主に地震による隆起でできた地形なのかなと思われる。
https://www.gsi.go.jp/kikaku/tenkei_umi.html#%E6%B5%B7%E6%88%90%E6%AE%B5%E4%B8%98