計算係としてのChatGPT

在宅仕事の作業時間を毎日メモして合計・申告するルーティンがあり、毎月めんどくさい。で、ChatGPT氏にやらせてみた。機械としてのcomputerが登場する以前は、”computer”とは手回し計算機などを使って計算を行う人間(計算手、計算係)を指す言葉だったという。いわば、computerに古の”computer”の真似をさせる試みである。データの部分はマジで自分がテキストファイルに書いているメモをコピペしただけのもの。書式もざっくりしか説明していない。

質問

やつの答は以下の通り。

解答1

正解は18時間25分だが、足し算をいろいろ間違えて誤答になった。しかし、3/20に一部30時制の時刻を書いているのを(自分でも忘れていたのだが)ちゃんと指摘し、正しく解釈しているあたりは、「何でそんなことまでちゃんと気づくんだよ」と言いたくなる気持ち悪さ。(「26:10は翌日の0:10」は間違いだが、ここで正味50分作業していることは正しく認識している)

とはいえ誤答なので、「Regenerate response」を押して答を再生成させたのが次のこれ。

解答2

なぜか解答のスタイルが変わった。各日の合計は正しいが、最後の総計でなぜか間違えて誤答。3/20に日付をまたいでいる部分は今回も正しく認識している。また、たまたま英字2字で適当に書いた曜日が日本語の何曜日なのかも正しく解釈している。俺は何も説明していないのだが…。ちゃんと察してくれるのが気持ち悪い。

3回目に答を再生成させたのが次のこれ。

解答3

またスタイルが変わったが、答は正解。LLMは「次に来る言葉」を予測しているだけだと言われるが、それでなぜこんなことができるのか謎。知性の本質とは、突き詰めれば「次に来る言葉の予測」でしかないということなのか。

これはPlusではないChatGPTなので、GPT-4ベースのものはさらに賢くなっているのかも。ただ、毎回これで集計したいかと言われると、信頼性の面では微妙。適当にスクリプトを書いて処理する方がいいかな。それでも、これはいずれ凄いものになりそうだという感覚は十分分かる。こっちが説明していないことまでちゃんと察してくれたりすると、特に「生身っぽい賢さ」を感じてゾクッとする。