明日が医学生理学賞。10/4 が物理学賞。10/5 が化学賞。
物理学賞は、ずっと言われている A-B 効果、Berry 位相、Bell の不等式の破れあたり。そろそろあげないとまた候補者が亡くなってしまうのではという危惧が。Aharonov は90歳。Berry は81歳。
素粒子は標準模型を超える発見がニュートリノ振動以降、実験物理で出てきていないのでしばらくなさそう。
宇宙は2017年(重力波)、2019年(系外惑星・宇宙論)、2020年(ブラックホール)と3年続いたので、しばらくなさそう。もらってもいいと個人的に思う業績でまだ出ていないのは、何度も書いているが、
- 宇宙の大規模構造の発見 (Geller, Huchra)
- 太陽系外縁天体 (1992 QB1) の発見 (Jewitt, Luu)
- 宇宙論パラメータの決定(WMAP)
あたり。インフレーション (Guth, 佐藤?) は、原始重力波とか、何かしら観測的証拠が見つかれば…。
物性物理は全然分からない。物性かどうか分からないが、2019年にキログラムの新定義が施行されたので、これにつながったアボガドロ国際プロジェクトあたりはもらってもいいように思う。人類が単位の定義からついに原器をすべて捨て去って、物理定数だけに基づいた単位系を構築できたというのは重要なマイルストーンでしょう。
工学分野だと、NAND フラッシュメモリがとるのではという話もある。あと、世界を変えたという意味では有機半導体がある。OLED(いわゆる有機 EL)もその応用の一種。スマホやスマートウォッチはこれなしではもう作れない。これは化学賞かもしれないが。2019年にリチウムイオン電池が化学賞をとってるから、そのうち有機半導体もとるのではないか。