捕獲従事者講習で川越へ。県西部の講習会ということで近隣から100人以上が参加していた。
何となく自分も感じていたことだが、住宅地もあって農地もあるという土地だとアライグマの餌場とねぐらがありすぎるので、一人だけで捕獲を頑張っても増える速度の方が多くてあまり意味がなく、地域ぐるみで餌場とねぐらを潰していかないとダメだとのこと。
餌場でいうと、生ごみを夜のうちに出さない、庭に置かないというのも大事だが、
- 秋に実を取らず放置している柿の木などの果樹
- 侵入対策をしていない市民農園
- 取れすぎて「堆肥にするか」と畑の隅に捨てた果物・野菜
- 庭で飼っている鯉やメダカ
などが格好の餌になるという。全部近所にあるな。
ねぐらの方は、
- ふだん無人の神社・仏閣、集会所
- 築年数の古い空き家
- 草刈りしていない河川敷
などが巣になるとのこと。7cmのすき間があればアライグマは侵入できるらしい。
そう考えると、人手不足や高齢化で管理が行き届かなくなった地域社会のスキマにうまくはまって激増しているという感じ。
うちに出没する個体はどうも、吊り餌式箱罠のしくみ(フックの餌を手前に引くと戸が閉まる)を理解していて、作動しないように外から餌を取りやがった感じだったが、こういう個体は確かに増えていて、「トラップシャイ個体」と呼ぶらしい。アライグマは一度の成功体験・失敗体験で覚える学習能力が半端なく高いので、過去に箱罠に捕まりかかって逃げたとか、仲間が捕まったのを見た経験があるとなかなか引っかからないらしい。そういう場合は踏み板式など、別の仕掛けに替えるのが有効らしい。